マンションを購入する人は、ファミリーの方であったり、今後家族が増えたりする方が多いです。
しかし、独身でマンションを買う方もいます。ただし、「独身だからこそ」マンションを買うときに注意しなければいけないポイントもあるのです。
それは、資金面であったり、立地面であったりと意外と多いです。そこで今回は、「後悔しない!独身でマンションを買う方法」というテーマで解説していきます。
目次
独身の場合、賃貸と購入どちらが良い?
まずは、そもそも独身の場合にマンションは賃貸するか購入するか、結局どっちが良いかというお話です。結論からいうと、マンションを賃貸した方が良いか購入した方が良いかは、人それぞれの「事情」によって異なります。
独身ということは、将来的に家族数が増える可能性もあります。また、転職して勤務先や勤務地が変わる可能性もあります。そのため、将来的に住み替える可能性が高く、賃貸を選ぶ人が多いのも事実です。しかし、場合によっては購入しまった方が良いときもあるのです。
賃貸の方が良い場合
賃貸の方が良い場合には、「相続や結婚」や「勤務先の補助」という点をチェックしましょう。住宅というものは、家族数が増えれば手狭になりますし、別の場所に居住地が見つかれば不要になります。また一方で、その人の勤務先によっても「補助」などの費用負担が異なってきます。
具体的に以下のような状態のときには、賃貸の方が良いと言えます。
1.実家を相続する予定がある
2.結婚する可能性がある
3.勤務先の家賃補助制度などで家賃を安く抑えられている
実家を相続する予定がある
まず、実家を相続する予定があるということは、将来的にその実家に住む可能性が高いということです。実家が「一戸建て」であれば、なおさら「土地」が残りますので、その土地に家を建築するケースが多いです。そのため、実家を相続する予定がある状態では賃貸の方が無難と言えます。
住宅ローンは2本同時に組むことは「可能」ではあります。しかし、2本同時に組むとなると、1本目の住宅ローンは「借金」としてカウントされるのです。つまり、1本目の住宅ローンと合わせて、「2本の住宅ローンを返済できるか?」という視点で審査されるということです。
そのため、いざ相続を受けて「この土地に一戸建てを建築する」と思っても、既に住宅ローンを組んでいると審査に通らない可能性があります。また、その場合でも、所有しているマンションを売却できれば良いですが、相場価格が下がって残債を返せないという可能性もあるのです。
つまり、実家を相続する予定があってマンションを購入すると、「新たな住宅ローンを組みにくい」「購入したマンションの価格が下落する危険性がある」という点でリスクがあるということです。
結婚する可能性がある
また、近い将来結婚する可能性がある場合でも、賃貸の方が無難でしょう。理由は、先ほどと同様に「新たな住宅ローンが組みにくい」「マンション価格の下落」という点で、特に「マンション価格の下落」が大きなリスクになるからです。
先ほどの「相続」の場合では、マンションが売れなければ、相続物件は一旦放置するという選択も可能です。しかし、結婚するとなると、独身時代に購入した狭いマンションから出ないと、夫婦2人で生活がしにくいです。
独身時代に1LDK以上の間取りを購入していれば良いですが、1Rの間取りであれば2人で住むのは厳しくなります。しかし、マンション価格は日本全体の「景気」にも、周辺の「競合物件」にも左右されてしまうのです。
そのため、マンションを売却できない場合には、新たな居住地へ移ることができずに、いつまで経っても同居できないというリスクがあるということです。
今、勤務先の家賃補助制度などで家賃を安く抑えられている
また、勤務先によって住宅の福利厚生は大きく異なります。たとえば、会社によっては「家賃は20万円以下の範囲で会社が80%負担」などの、手厚い家賃補助が出る場合があるのです。
しかし、一般的には「購入」の福利厚生は「賃貸」よりも劣る場合が多いです。なぜなら、企業としては住宅を「賃貸」してくれた方が、転勤などの対応がしやすいからです。そのため、企業の家賃補助は賃貸の方が手厚く、購入すると費用負担が一気に増える場合もあるのです。
家賃補助が出れば、グレードの高い賃貸マンションを選ぶことができます。グレードの高い賃貸マンションを選ぶということは、購入時のメリットである「防音・耐震」などの「仕様の高さ」も享受できるということです。その意味でも、家賃補助が手厚い場合には賃貸を選ぶのが良い選択です。
購入したほうが良い場合
一方、購入した方が良い場合もあります。まず、独身時代に家を購入するリスクを考えると、「老後も住宅ローンが残る」という点と「損が出るため買い替えられない」という点になります。
そのため、そのリスクを解消するために、以下の状態であれば独身時代にマンションを購入した方が良いと言えるのです。
1.退職前にローンを払いきれる
2.買い替えをして利益を出せる
退職前にローンを払いきれる
まず、年齢的に退職前にローンを払いきれるという点が重要です。たとえば、60歳で退職年齢すると考えて、住宅ローンを30年間で組むとします。そのときには、自分が今30歳であれば退職前に住宅ローンの支払いは終わります。
住宅ローンの支払いが終わるということは、住居費が「管理費・修繕立金」などしか発生しないということです。そのため、収入が減る「老後」も経済的に生活がしやすい状況になるということです。
買い替えをして利益を出せる
また、マンションを今後売却して買い替えたとしても、利益が出せる状態であればマンションは購入した方が良いです。マンションを買い替えて利益が出せるというのは、たとえば以下のような状態です。
1.相場価格よりも極端に安い金額の売り出し
2.「再開発」など将来的な資産価値が上がる状態
上記1に関しては、たとえば売主の事情で「早く」売りたい物件などが該当します。上記2については、将来資産価値が上がる可能性が高いにも関わらず、不動産価格自体はまだ上がっていない状態のときです。
ただ、注意点としては、たとえ上記の状態であっても「確実に利益が出るワケではない」という点です。不動産市況などの状況によっては、必ずしも利益が出るとは限らないので、その点は良く理解しておきましょう。
独身でマンションを買うメリット、デメリット
つづいて、独身のときにマンションを買うメリット・デメリットについてのお話です。上記で言った点も含まれますが、独身のときにマンションを買うことは将来的に大きなメリットもあります。一方、購入者の状況によってはデメリットももちろんあるので、メリットとデメリットのどちらを多く受けられそうかを判断する必要があります。
独身でマンションを買うメリット
まず、独身でマンションを買うメリットの紹介です。具体的には以下のような点がメリットになります。
1.将来、家賃の負担がなくなる
2.将来資産になる
マンションを購入すれば、住宅ローンを完済した時点で、将来的に家賃の負担がなくなります。正確には「管理費・修繕積立金」などのランニングコストはありますが、賃貸費用に比べると微々たるものです。
家賃をはじめとした「住居費」は、生活費の大部分を占める費用になります。そのため、住宅ローンを完済する時期が早ければ早いほど、「住居費」という支出がなくなるのです。
また、将来的にマンションは資産になります。売却することもできますし、賃貸経営することも可能です。仮に住宅ローンを完済していれば、売却益・賃貸益がそのまま「収益」になるのです。
独身時代にマンションを購入すると、住宅ローン返済時期も早まるので、この2点のメリットを受けやすくなるというワケです。
独身でマンションを買うデメリット
一方、独身時代にマンションを買うときはデメリットもあります。主には、「将来的な引越」に関連するデメリットが多いため、独身でマンションを買うときは「買い替え」を良く考える必要があります。具体的には以下のようなデメリットです。
1.将来的に結婚して引越す可能性がある
2.単身者向けの物件は売却が難しい
3.将来的に自分自身になるが起こるか分からない
4.分譲マンションはスペックの高いため管理費・修繕積立金が高い
5.老後の生活にマッチしない可能性がある
将来的に結婚して引越す可能性がある
まず、独身であるということは、将来結婚する可能性があります。また、子供が生まれる可能性もあるため、独身時代に買ったマンションは手狭になる可能性が高いです。そうなると、独身時代のマンションを売却して、引越す可能性は高いです。
単身者向けの物件は売却が難しい
前項のように、引越しをするとなると、マンションを売却する必要があります。しかし、単身者向けのマンションはニーズが高くないため、売却が難しい場合が多いのです。ニーズが高くないという理由は、マンションの購入者は「家族数が増えたから」という理由でマンションを検討している人が多いからです。
つまり、マンションの検討者の多くは「ファミリー物件」を検討しているため、独身時代のマンションは広さ的に検討外になる可能性が高いのです。
将来的に自分自身に何が起こるか分からない
そして、将来的に自分自身何が起こるか分かりません。自分に万が一のことが起こるかもしれませんし、仕事が出来ない状態になる可能性もあります。そのため、長期間に渡って返済する住宅ローンを組むことは、将来的に不安が残るということです。
分譲マンションはスペックが高いため管理費・修繕積立金が高い
さらに、分譲マンションは「設備・仕様」「サービス」や「修繕計画」などの、全体的なスペックが賃貸マンションよりも高いです。そのため、管理費・修繕積立金が賃貸マンションよりも高くなるケースが多いのです。
老後の生活にマッチしない可能性がある
仮に、独身時代に購入したマンションに、老後も住むとします。しかし、独身時代の若いころと老後の状態では、居住者自身のニーズが異なってくるのです。たとえば、老後になれば「車で移動したい」や「病院が近い場所が良い」というニーズがります。
しかし、独身時代はそのようなことは考えないことも多いので、独身時代に買ったマンションは老後の生活にマッチしない可能性があるのです。
独身でマンションを買って後悔しないためには
前項のメリット・デメリットを踏まえて、メリットの方が大きい判断すれば、独身時代にマンションを購入するのが良いです。そんなときには、以下のポイントに気を付けてマンションを購入しましょう。
1.住宅ローンの完済時期
2.退職後も考えたマンション選び
3.将来的な資産価値
住宅ローンの完済時期
上述した点でもありますが、独身時代にマンションを組むなら、少なくとも現役中に完済できるマンションを買いましょう。理想は、現金ですぐに購入できる範囲です。「住宅ローンを35年で組んで完済するのが70歳」などの状況だと、何かあったときに返済できなくなってしまいます。
退職後も考えたマンション選び
また、金銭的な意味だけでなく、退職後にも快適なマンションを選びましょう。たとえば以下のようなマンションです。
1.手すりなどを付ける下地が入っている
2.コンクリートや配管など長期間保つマンション
3.周辺施設が老後を考えた施設
マンションによって、手すり下地が入っているかは違います。しかし、下地が入っていないと、壁をはがし下地を入れないと手すりは付けられないのです。そのため、既に下地などが入っているマンションを選ぶと良いです。
また、コンクリートや配管関係など、長期間居住することを見越したスペックの高いマンションを選びましょう。建物が劣化してくると住みにくいですし、次項で説明する「資産価値」も落ちやすいです。
さらに、老後に必要になるであろう、「医療施設」や「公共施設」が近いエリアが良いです。独身の若い時期は「老後」をあまり気にしませんので、そのマンションに「永住する」くらいの気持ちでエリアを選ぶことをおススメします。
将来的な資産価値
さいごに、将来的に資産価値の高いマンションを購入しましょう。将来的に売却や賃貸に出せないと、家族構成が変わったときにマンションを売却しにくいからです。資産価値が高いマンションとは、以下のようなマンションのことです。
1.エリア的に人気のある場所
2.エリアの中で人気のあるマンション
3.将来性の高いマンション
まずは、エリア的に人気のある場所である必要があります。人気のある場所とは、「ターミナル駅」「人気沿線」などの交通利便性がまずは挙げられます。ほかには、「住みたい街ベスト10」などのランキングに載るようなエリアも、今後の資産価値は落ちにくいエリアになります。
また、その「エリア」の中でも人気のあるマンションを選びましょう。そのエリアの中でさらに人気があるということは、「設備」や「仕様」が良いなど何か秀でた点があるからです。
さらに、「再開発」「新駅建設」「路線乗り入れ」などの計画がある、将来性の高いマンションもおススメです。たとえば、一昔前でいう「勝どき」「月島」「豊洲」などの湾岸エリアは、再開発によって値段が跳ね上がりました。そのようなマンションを買っておけば、賃貸・売却するときにも安心できます。
独身でマンションを買って良かった人、買って後悔した人の体験談
では、さいごに、実際独身でマンションを買って良かった人・悪かった人の体験談を紹介します。この人たちの「生の声」を聞いて、自分自身がマンションを購入するときの判断材料にしてください。
独身でマンションを買って良かった人の体験談
まず、成功体験は、賃貸に住んでいた独身のM子さんのお話です。M子さんは、随分前からマンションを探してモデルルーム巡りをしていましたが、中々ピンとくるマンションがなかったようです。
そんなM子さんの元に、以前見学した物件の「最終分譲」の案内が来ていました。何となく時間が空いて再度訪問してみると、モデルルームのインテリアが変わっていたそうです。
そのときに、“以前見たモデルルームと間取りプランは同じなのですが、コーディネートが変わっていて、カラーコーディネートやインテリアが変わるだけでこれほど印象が変わるのかと、とても勉強になった”という印象をM子さんは受けました。
その帰り道のペットショップでたまたまトイプードルを見て、「この子と一緒に暮らすマンションが欲しい」と一気にマンション購入熱が高まったのです。恐らく、インテリアの変わったモデルルームを見たことによって、自分の「生活イメージ」が沸いたんだと思います。振り返ってみると、この瞬間がM子さんの転機になりました。
M子さんが今まで購入に踏み切れなかった理由1つに、本人が言う通り“「今のアパートよりも条件が良ければいいや」という大雑把なフィルターを通してマンションを選び、モデルルーム見学をしていました。”という点が挙げられます。
そこでM子さんは欲しいマンションの条件として、以下のような条件に絞りました。
・ペットと散歩できる公園がある
・ペット対応のプランである
・全戸がペット対応である
つまり、あの日見たトイプードルと生活することを「軸」に置いて考えたのです。また、さらに“M子さんもせっかくだからと妥協を許しません。さらに、「すぐに住める」を条件に加えたため、選択肢を中古マンションにまで拡げて探した”という風に、「自分が欲しいマンションはどんなマンションか?」を本気で考えたのです。
その結果、自分の目当てのマンションに出会うことができ、“それでも何とか希望に近いマンションと契約。カラー(犬)との生活は楽しくて楽しくて仕方がない、とM子さん。”というように、マンション購入に成功したのです。
このように、独身時代だと「子供のため」や「家族のため」のように、判断軸が定まらない場合が多いです。しかし、M子さんのように「判断軸」ができ、その判断軸に沿ってマンションを探せば、自分の目当てのマンションに出会う確率は高まります。
引用元 https://allabout.co.jp/gm/gc/29777/
独身でマンションを買って後悔した人の体験談
マンション探しは、立地・間取り・防犯・構造など、色々な要素を加味して探します。そのため、目当てのマンションを見つけると、“マンションの絞込みが進み、資金計画の段階となると途端に販売業者任せの人が増えてしまいます。”とあるように、資金に関しては意外とおざなりになる人も多いのです。
今回紹介するMさんも、マンションには色々な条件を付けて探していました。しかし、マンション探しに疲れ、資金は営業担当にお任せだったのです。
事実、“「とにかくマンションが気に入って、買えればそれでよかったの」Mさんは言います。”のような状態でした。具体的にはMさんが組んだ住宅ローンは「元利均等返済」といい、「元金均等返済」と比べると総返済額が高いプランだったのです。
営業マン任せにしていたので“「知っていれば総返済額が少なくて済む元金均等返済を選択していたはず、なのに教えてもらえなかった」とその怒りが表情に表れます。”のように、組んだときは深く考えずに組んだようです。
これは、まさに独身ならではのミスと言えます。なぜなら、夫婦で購入する場合などは、「将来的な支出」などもキチンと計算するため、資金計画もマンション探しと同じくらい心血を注ぐことも多いからです。
しかし、独身だと全て1人で決めるため、マンション探しだけで疲労してしまい、資金計画は深く考えないケースも多いです。ただ、上述した通り、独身だからこそ「資金」は大切です。マンションの立地や間取りだけでなく、「資金」についても深く考えてマンションは選びましょう。
引用元 https://allabout.co.jp/gm/gc/29784/
独身でマンションを買うときのポイント
独身でマンションを買うときには、以下の点に注意しましょう。
1.まずは、賃貸か購入かを自分の「事情」を見返して判断する
2.購入時のメリット・デメリットのどちらが自分にとって大きいかを考える
3.「ローン」の完済、「退職後」、「資産価値」の3点を抑えて物件を検討
上記3点を加味しながら、そもそもマンションを「買うべき」か、そして買うなら「どんな物件か」を考えることが大切です。
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